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ディープ・インパクト

昨年8月に発見され今年1月6日頃地球に最接近した「マックホルツ彗星」を探して、このところ双眼鏡で毎晩夜空を見ていた。東京の空はガスが多くしかも夜間の冷え込みもかなり厳しいため、ついに彗星そのものを見つけることはできなかった。おうし座の中で輝く星団「すばる」はよく見ることができたのだが。インターネット上には何人ものアマチュア天文家が撮影した写真があり、それを見て欲求不満を紛らわすしかなかった。

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星や流星は太陽系からの手紙だ。彗星は汚れた雪だるまのようなもので、ほとんどが氷で覆われているらしい。しかしこの彗星の「核」を観測する計画がまもなく実行されようとしている。以下報道記事からの引用。
<衝突は2005年7月4日に予定されている。NASAの彗星探査機『ディープ・インパクト』から衝撃弾を発射し、テンペル第1(周期)彗星と呼ばれる幅4キロメートルの彗星に激突させる。この時期にはテンペル第1彗星がちょうど地球に接近しているため、衝突の衝撃によって舞い上がる彗星の破片を地上から観察できる。この計画が成功すれば、彗星内部の組成を科学的に確認する初めての機会となる。
 ディープ・インパクト計画を管理するNASAジェット推進研究所(JPL)の研究員、ドナルド・ヨーマンズ博士は、「野外調査を行なう地質学者なら誰でも知っているように、研究対象となる物体を理解するには、実際に手に取り、金づちでコツコツと叩かなければならない。今回のミッションでは、370キログラムの衝撃弾を彗星にガツンとぶつける予定だ」と話している。>

イメージ これはWIRED NEWSの記事からの引用だ。ディープ・インパクトの打ち上げは今のところ1月12日に予定されているとのことだ。(追記・うち上げは予定通り成功した。)それにしても彗星に銅のかたまりをぶつけるとは何とも乱暴な実験である。けれども衝突の想像図を見ると確かに金槌でコツコツというよりは大規模だが、ボーリングのピンにパチンコ玉をあてる程度の衝突規模には感じられる。1908年6月30日に中央シベリアで実際に起きた彗星の大きな破片の衝突は、巨大な火の玉が天空を横切るのが目撃され、それが地平に衝突したとたんおよそ2000平方キロの森林をなぎ倒す大爆発を伴った。このときの目撃談の記録を読むと、このような大爆発が都市部で起こった場合の被害は甚大であるため、確かに今回の実験のような方法で彗星の正体を大まかにつかむ手がかりを得たいという願望は理解できる。

地球から約1億3000万キロメートル離れた地点で、3億3000万ドルの予算をかけて行われる予定のディープ・インパクト計画が、彗星に関する新しい知見を私達にもたらすことを期待する。一方で願わくは地球にこの彗星のかけらがふってきませんように!と祈ってびくびくしているのでもある。


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